Matin Brun

ここらさんのブログ読んで、積み上げていた本の山から引っ張り出して再読しました。

茶色の朝(大月書店 2003)

フランク・パヴロフ:物語   ヴィンセント・ギャロ:絵
高橋哲哉:メッセージ    藤本一勇:訳
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フランスでは知らん人がいないくらい売れたんですよ。1ユーロだったから(驚)。たくさんの人に読んで欲しい、ということで、フランク・パヴロフもヴィンセント・ギャロも著作権を放棄したんだとか。

どう受け止めるか、はいろいろあるだろうが、高橋哲哉氏の巻末でのメッセージに、パヴロフの思いがこめられているのではないかと。

「たくさんのいいわけ」
「自分自身の違和感や疑問を大事にし、それらを『考え続けることが大事』だ」
「勇気を持って発言し、行動することは、考え続けるうえにたってのみ可能なのです」

この本の書評、コメント、感想を書いたサイトのあちこちに引用されているので、いまさら…ではあるのですが、どうしても、マルティン・ニーメラーのあの有名な言葉が思い出されるわけです。

なぜナチスを阻止できなかったのか

マルチン・ニーメラー牧師の告白

ナチスが共産主義者を攻撃したとき、自分はすこし不安であったが、
とにかく自分は共産主義者でなかった。だからなにも行動にでなかった。

次にナチスは社会主義者を攻撃した。自分はさらに不安を感じたが、
社会主義者でなかったから何も行動にでなかった。

それからナチスは学校、新聞、ユダヤ人等をどんどん攻撃し、
自分はそのたびにいつも不安をましたが、
それでもなお行動にでることはなかった。

それからナチスは教会を攻撃した。
自分は牧師であった。だからたって行動にでたが、
そのときはすでにおそかった。

( 丸山真男 『現代政治の思想と行動』 未来社 )

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