あなたはどうしたいの?

悩んで悩んで押しつぶされそうになって、ようやく相談相手にたどりついて、たどたどしく、なぜ自分が悩んでいるのかを、必死になってようやく話せたとします。

あなたの話を聞いていた相談相手は、こう言います。

「で、あなたはどうしたいの?」

カウンセリングするときには、絶対こんなこと言いませんよね。
どうしたいかが判っていれば相談しねーだろ。

こういう場合は、必死になって話してくれたことに敬意を表して、話を整理しながら、「どうしたいか」を一緒に考えさせるべきでしょう。それを、「どうしたいの?」と言われたら、私なら、相談相手を間違えた、と思います。

しかし、この手の物言いをする人は意外と多いのです。
どうするか、というビジョンを持っていない人は相談してはいけないんでしょうか。

同じような物言いとして、「批判するなら対案を出せ」というのがあります。
これも案外言う人が多いです。しかも、なんだか「理論的」で「説得力」があるように聞こえます。
じゃあ、逆に聴きますが、対案がなければ、批判をしてはいけないのですか?
私は、こんなことを大声で言う人がいる限り、そしてこの言葉に共感を覚えちゃう人がいる限り、強くて頑張れる人だけが仕切る社会がいつまでも続いていくのだろうと感じちゃいます。

「対案」がない人も、「どうしたいのか」わからない人も、声をあげてかまわない社会にしたいです。

…「批判するなら対案を出せ」ってさ、批判されたことに我慢できないだけだろーが。「逆ギレ」ですよ。結局。

コメント

  1. お猿の籠屋台 より:

    メチャ共感しますね。
    悩んでるから、相談もすれば、時には泣きつく。どうしたいか分かってたら、泣きつかない。相手にもよりますけど。私は、そう思います。
    「あなたは、どうしたいの?」って聞かれかる前に、「私はこうしたい、こう思うけど、君はどう思う?」って、私だったら聞いてほしいですね。
    少なくとも、テーブルの下でサッカーボールを蹴るくらいは、してほしいですね。

  2. むーん より:

    しんどそうですね、大丈夫ですか?
    「で、あなたはどうしたいの?」
    この言葉って、相手の話を聞こうというようにしているのかもしれませんが、切羽詰った状況で相談したときに言われると、結構“突き放された”感じにもとれてしまうんですよね。(自分の経験から)
    休職するときに、職場の厚生担当者と話をしました。
    仕事でしんどい状況などを一生懸命聞いてくれたのですが、その際に、「そうねー。みんなそうだ(大変なんだ)よね。」と言われたのが、引っかかってしょうがなかったんです。
    私の話に同意する態度を示したかったんでしょうが、かえって逆効果。
    「皆は、同じように大変な状況で頑張っているのに、自分だけ休むなんて、なんて弱い人間なんだろう・・・」って、自分を責めてしまいました。
     話を聴くのって、難しいですね。(o´・ω・)´-ω-)ウン

  3. billancourt より:

    お猿の籠屋台 さん >
    共感していただける人が一人いるだけでほっとします。
    今回のエントリーは友人からきたメールにインスパイアされて書いたんです。ちょっと苛立っていたのかもしれません。
    でも、ご注意あれ。
    実はこういう対応や態度、自分もやってきたんです。
    しかも自信を持って。
    だから、このエントリーは自己批判でもあるのです。

  4. billancourt より:

    むーん さん >
    コメント書き込んだ時間(↑)が同時だ(笑)。
    と言うわけで、私のことではありませんのでご安心を。
    友人の体験にインスパイアされたんです。
    …結局のところ、自己批判だと思います。はい。
    「人の振り見て、我が振り直せ」

  5. むーん より:

    おばんです。
    同時書き込みですか、すごい偶然ですね♪
    「批判するなら対案を出せ」には、
    私も、心当たりありますので、 \(_ _ ) ハンセィ
    気をつけます。

  6. じなん より:

    本当に billancourt さんはタイムリーな話題を提供してくれます(^^♪
    実は昨夜、親しくしている友人の相談を受け、電話で1時間半お話しました。
    ここ1年近くお付き合いのある人ですが、この間の相談も含めて「だからあなたはどうしたいの?」って、本当はそういう風に言いたくなるような、そんな電話ばかり(性格?)なんですよね。
    でも昨夜の電話の前に billancourt さんの記事を読んでいたので、今回は特に気をつけました。一緒に考えてあげるように努めることができました。私の考えうる限り違う角度から突っ込んでみる、すると、「なるほど、それが本音だね」みたいに思えることが彼女の口から出てきました。そうすると、「じゃあ、こんなふうにやってみたらどお?」って言えました。そうすると彼女は理解したように落ち着いていきました…。
    あ、これだっ!って思いました(^^♪
    billancourt さん、ThankYou!↑

  7. billancourt より:

    むーん さん >
    「批判するなら対案を出せ」は、前の職場で会議で白熱すると上司から決まって言われたことです。
    …これ、自民党や公明党もよく言うんだよね。
    じなん さん >
    タイムリーな話題で良かったです(?)。
    というか、あなたの場合、年がら年中相談受ける立場でしょうから、私の戯言など気にせずに、相談に乗ってあげてくださいね。
    でも、やっぱり、カウンセリングの技術って必要だな、と思う今日この頃です。
    昨夜、メールで感想をくれたエロいおじさんへ >
    ありがとうございます[E:wink]

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