正義だと？笑わせんな！

　おけらといふものがある。その人を尊敬し、かばひ、その人の悪口を言ふ者をののしり殴ることによつて、自身の、世の中に於ける地位とかいふものを危ふく保たうと汗を流して懸命になつてゐる一群のものの謂（いい）である。最も下劣なものである。それを、男らしい「正義」かと思つて自己満足してゐるものが大半である。国定忠治の映画の影響かも知れない。
　真の正義とは、親分も無し、子分も無し、さうして自身も弱くて、何処かに収容せられてしまふ姿に於て認められる。重ね重ね言ふようだが、芸術に於ては、親分も子分も、また友人さへ、無いもののように私には思はれる。
　……
　一言で言はう、おまへたちには、苦悩の能力が無いのと同じ程度に、愛する能力に於ても、全く欠如してゐる。おまへたちは、愛撫するかも知れぬが、愛さない。
　おまへたちの持つてゐる道徳は、すべておまへたち自身の、或いはおまへたちの家族の保全、以外に一歩も出ない。
　重ねて問ふ。世の中から、追ひ出されてもよし、いのちがけで事を行ふは罪なりや。
　私は、自分の利益のために書いてゐるのではないのである。信ぜられないだらうな。
　最後に問ふ。弱き、苦悩は罪なりや。

太宰治「如是我聞」より
（筑摩書房「太宰治全集」第10巻P.361～362）

所詮、自己満足なんだよ。あんたらの行為は。
そんな状態、こっちから願い下げだ。

この文章をそんなあんたたちに捧げるよ。
ま、こんなヘタレブログ読んでないと思うけど。ネットも見れないような輩だからな。

最後にあんたたちにもう一度問う。

　弱き、苦悩は罪なりや？

もの思う葦 (新潮文庫)

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太宰 治
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水夫の話
思わず引用したくなる
く、暗い・・・
素直な人
「如是我聞」を読むだけでも価値あり

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