北関東乗りつぶし その1

東京に行く用事があった上に翌日は休み!
東京で酒を浴びて、翌日はゆっくり寄り道して、未乗区間をつぶそうと策略したのですが、これがどうも手強かった(笑)。
栃木・茨城・福島の未乗路線をまとめて…と思ったのですが、どうにも上手く回れないのです。
そこで、東京での酒浴びは今回は諦めて、乗り鉄に専念することにしました。

東京での活動はきっちりこなして、しかも空き時間に郵便局を3局回るという荒業も繰り出し、出だしは好調です。
…完全に間違っている。

間違いついでに、この日の宿泊は東京ではなく、なんと栃木県真岡市です。
ここに宿泊し、早朝から動き出すことで、真岡鐵道、水戸線(下館~友部)、水郡線(上菅谷~常陸太田)、ひたちなか海浜鉄道湊線、そして、磐越東線(いわき~川前)の5路線を駆け回るという素晴らしい行程を作成してしまいましたので、後は実行あるのみ。

さて、東京18:40発の267B・なすの267号に間に合ったので、駆け込み乗車です。
J63編成+R15編成の16両だったので、ゆったり乗車できました。何も考えずに駆け込んで、喉が渇いていたので、車販でとりあえずビール。これで落ちついた…と思いきや、宇都宮はあっという間。1時間かからないんですね。

さて、私の今回の切符はこれ。

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例によって係員泣かせの経由地は、「東京都区内→小山→水戸線→友部→常磐線→いわき→磐越東線→郡山→新幹線→古川」。北浦まで買っているのはいつもの通り、切符を回収されないようにしているだけです。

さて、この切符で宇都宮に行くためには小山→宇都宮を別途購入しないといけません。東京駅の自動改札機では自由席特急券と合わせて3枚の切符を投入して問題なし。しかし、宇都宮で自動改札機様は識別できるのだろうか、いやできないだろうな、と思ってたのに「流れ」でつい入れちゃった(バカ)。予想通り、回収されました(汗)。
係員を呼んで、回収ボックスから自分の券を取り出してもらったのですが、すでに出場(回収)処理されているので、この先、自動改札機には投入しないで、とのこと。トホホ。

この後、餃子&生ビールですっかり気を取り直し、西口バスプールより20:06発の東野バス・真岡営業所行に乗り込みました。宇都宮~真岡はバスで約40分。1時間に1~2本と本数も多めです。
宇都宮を出たときはかなり混んでいたのですが、途中で睡魔に襲われ、気付けばもう真岡市内。乗客も3人になっていました。踏切を過ぎてすぐの台町停留所で下車し、真岡駅の近くのビジネスホテルにチェックインし、明朝の出発に備えます。

朝、ホテルの窓から外を眺めたら、雪が降っているではないですか。
予報では確かに雪が降ると言っていたけど、こんなに積もるとは。

朝6時。暗がりの中、チェックアウトし、小降りになった雪の中を真岡駅へ。
真岡市情報センターが併設されている立派な駅舎は、SLをイメージしたものだそうです。しかし早朝なので、雪かきする駅係員と自分のみ。ディーゼルカーのアイドリング音が響いています。

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真岡6:36発の茂木行は、モオカ14形2両編成でやってきました。さっき出発した下館行は単行でしたが、こちらは平日なら通学時間帯にかかるから2両なのでしょう。さあ、いよいよ真岡鐵道に初乗車。

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この真岡鐵道は、元国鉄真岡線を転換した第三セクターの鉄道会社です。
真岡線の前身、真岡軽便線は1912年に下館~真岡間で営業を開始していますから、来年には開業100周年を迎えます。歴史は古いのですが、県都・宇都宮ではなく、茨城県下館へ向かうというその線形が影響し、1984年施行の国鉄再建法において、第2次特定地方交通線に指定され、廃止対象路線とされてしまいます。
最終的には廃止を免れ、真岡鐵道に転換されましたが、他の転換三セク同様、経営はいばらの道です。平成21年度の決算書(リンク先はPDF)を見ると、単年度鉄道事業営業収益で▲46百万円。補助金67百万円とSL運行受託収入25百万円を入れてようやくトントンという状態です。補助金なしではどうにもならない、というのは、三セクに限ったことではなく、路線バス事業者とて同じです。公共交通機関をどう位置づけるか、という本質的な解決がなければ、この手の話は全て同じ結末を迎えるのです。

さて、真岡線は、真岡を出ると進路を東に変え、益子焼で有名な益子町へ向かいます。
益子から再び北に向かい、益子の次の駅、七井で交換のため、4分ほど停車。どうして益子でなくて七井?と思ったのですが、七井は鉄道院が計画した真岡軽便線の終着駅だったんですね。

さらに進路を東に戻しながら、茂木へ。七井から先の延伸はよくある話ですが、政争の具になったようで、不思議な線形も納得です。

7:15、茂木に到着。駅構内は3人の乗客が待つのみ。
駅舎は立派で、歴史を感じさせるものです。駅の傍らには宇都宮に向かうJRバスが停まっていました。

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切符を買おうと思ったら、券売機にシャッターが下りていて、「券売機利用時間 休日8時30分~」と案内が出ていました。券売機に営業時間を設定しているのを初めて見ました。

▼茂木駅に健在の国鉄書式の駅名標。隣駅「てんやば」(天矢場駅)は、国鉄時代にはなく、1992年に開業しました。でも、もう少しきれいに修正したらいいのに(笑)。
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折り返し、7:26発の下館行は各駅で制服姿の高校生が乗って来ます。休日でもこれだけ乗るということは、平日はかなり混雑するような気がします。

その高校生たちは真岡で全員が下車し、再び車内は閑散と。
しかし、その後も少しずつ乗客が増え、下館に着く頃には座席の半分くらいが埋まったでしょうか。
8:35に下館着。真岡鐵道からJRへの乗り換え改札で、茂木~下館間の料金(\1,000)を支払うと、「精算済」の証明書を渡されました。これを持ってJRの改札に出すという仕組みです。

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下館より、本日第2の未乗区間、水戸線の下館~友部間に乗車するのですが、乗車予定の8:43発水戸行735Mが7分ほど遅れる、というアナウンス。宇都宮線遅延の影響で接続待ち、とのことなのですが、これは非常にマズいことになってしまいました。水戸での乗り換えは3分。果たして常磐線は接続待ちしてくれるのだろうか。本数も頻繁にあることだし、接続待ちはしてくれないのでは…。しかし、水戸で9:46発勝田行1333Mに乗れないと、この後の予定が全てダメになっちゃうという、今日の行程上、最も大きなポイント。
でも、遅れてしまっているのだから仕方がない、接続しなかった時は、この後、水郡線を諦めるしかないです。

415系1500番台車、K543編成の735Mはほぼ6分遅れで下館を発車。住宅と田園風景が交互に続きます。
その後、735Mは脅威の回復運転を見せてくれ、友部に着いたときには遅れは2~3分に。休日で各駅ともに乗降時間を短縮できたことが大きかったのかも。

結果、水戸には2分遅れの9:45に到着。勝田行1333Mは接続待ちしてくれました。助かった。
勝田からは、本日3つめのひたちなか海浜鉄道湊線をめざします。

(長くなったから、次へ続く

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