北関東乗りつぶし その2

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次は、ひたちなか海浜鉄道湊線です。
先ほど乗った1333Mでは、「湊線乗り換え」と案内があり、勝田駅構内の案内板も「湊線」という表示になっています(あとで乗ったスーパーひたち27号では「ひたちなか海浜鉄道はお乗り換え」と言ってました)。
その「湊線」は1番線。JRを押しのけて1番線とは素晴らしい(笑)。

中間改札で阿字ヶ浦までの往復切符を求めようとしたら、「フリー切符のほうが安いからどうぞ」と、「湊線1日フリー切符」(大人800円)を勧められたので、迷わず購入しました。

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▼勝田駅で発車を待つキハ3710-02
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キハ3710形は、湊線の「主力」(といっても2両)として活躍しています(3710=みなと)。
丁度このとき、この車両は「バレンタイン列車」として、車内は♥だらけ。水戸第二高等学校のプロデュースだそうです。

ひたちなか海浜鉄道は、2008年3月31日まで茨城交通が運行する路線でした。しかし、経営状況が厳しいため2008年3月で廃線にする意向を示しました。地元、ひたちなか市は廃止に待ったをかけ、財政支援することを表明。その結果、茨城交通は廃止届の提出を当面見合わせると発表しました。
最終的には、ひたちなか市が相当の負担をした上で、茨城交通の鉄道部門を別会社に分離することになり、第三セクター「ひたちなか海浜鉄道」が誕生。湊線は、2008年4月1日にひたちなか海浜鉄道に移管されたのでした。

鉄道廃止を地元が支援して存続させた、と美談的に語られることが多いのですが、結局は茨城交通が不採算部門を税金を使って切り離し、身軽になって立ち去った訳です。しかし因果応報というのか、茨城交通はその後、経営悪化に歯止めがかからず、自力再建を断念し、2008年11月に民事再生法申請へと至るのです(現茨城交通は、2009年に設立された新会社で、旧茨城交通の事業を継承した)。

さて、勝田10:59発の湊線は那珂湊に向かって南東へ。陸自勝田駐屯地の脇を通り、交換設備のある金上駅を過ぎると、一気にローカルムード全開。鉄道模型のジオラマになりそうな雰囲気があります。
東水戸道路とR245をくぐると那珂湊駅。旧那珂湊市の中心部にあたります。ここで上り列車と交換。廃止された三木鉄道から購入したミキ300-103とすれ違いました。

那珂湊を発車すると急カーブで北に大きく方向を変えます。その半径はなんと201メートル。ほぼ直角です。
その先も集落の中を連続カーブで抜けていき、終着駅の阿字ヶ浦へ。
広い駅構内に有効長の長い島式ホームが一本。しかし線路は一線のみ。そこに渋い駅舎がポツリと建っています。無人駅で券売機が1台設置されていますが、夏季の海水浴シーズンには駅員も配置されるようです。

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阿字ヶ浦海水浴場の最寄り駅として、大変賑わったこともあるこの駅。かつては国鉄が上野から直通列車を走らせていたから、ホームの有効長が長いんですね。今じゃ考えられないけど。
もう阿字ヶ浦海水浴場も昔のような賑わいもなさそうだし、このまま北に2キロくらい路線を延長して、国営ひたち海浜公園まで延伸できないかな。ただ、勝田からの線形は悪いよねえ。ROCK IN JAPAN FESTIVAL のときには到底役に立ちそうにないし。

20分弱の折り返しで勝田に戻ります。
勝田から水戸に戻り、40分ほどの待ち時間の中で駅そばで昼食。水戸駅には各ホームに立ち食いそば屋があることで有名でしたが、水郡線ホームは2年位前に営業をやめてしまったのと、7・8番線は中間改札があるので、自由に食べられるのは常磐線ホームの2店舗のみ。

12:14発常陸大宮行827Dに乗り込み上菅谷へ。雪の降り続く祝日の昼下がりとあって、キハ130系2連は乗客も少なめです。

上菅谷で同じホームに停まる常陸太田行に乗り換えます。支線の常陸太田方面が直進で、本線の方が左にそれて行くのがおもしろい。
田んぼの中、まっすぐ突き進み、突き当たりが常陸太田。現在、駅舎も駅周辺も改修工事中で、立派な駅舎は囲いの中でした。

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再び上菅谷に戻ったら、完全に吹雪。6分の待ち時間が辛かった。

今日、三度目の水戸駅に降りて、スーパーひたち27号をつかまえます。もしかすると、651系に乗るのはこれが最後になるかもしれません。651系登場以降、この乗り心地を超えるシートはまだ体験したことがありません。もう引退なんてもったいないなあ。

15:10にいわき到着。K103編成とK20編成の分割を見学したのち、磐越東線乗り場へ。15:41発743Dで郡山まで向かいます。
今から30年前、川前駅前にあったYHに泊まる予定だったのに常磐線で寝過ごしてしまい、平駅(現・いわき駅)から予定していた列車に乗れず、タクシーで向かったという悲しい過去がありまして、いわき~川前間がすっぽり未乗になって残っていたのでした。しかし、この磐越東線、列車本数が少ないために、なかなか乗れずに今日に至っているわけです。今回のプランニングでもネックになりました。

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しかし、743Dが発車するのと同時に吹雪も激しくなり、途中小野新町あたりまでは、外の景色もほとんどわからない状態でした。唯一はっきりしているのは、乗客がほとんどいなかったことだけ。

さすがに郡山に着くころにはぐったりしておりました。

●今回の乗車
 水戸線        下館~友部      34.0キロ
 水郡線(太田支線) 上菅谷~常陸太田  9.5キロ
 磐越東線       いわき~川前    26.3キロ   合計 69.8キロ
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 JR全線   19830.5キロ
 乗車    13461.3キロ    67.882%

 真岡鐵道 真岡線     茂木~下館    41.9キロ
 ひたちなか海浜鉄道湊線  勝田~阿字ヶ浦 14.3キロ 合計 56.2キロ
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 私鉄全線  7505.3キロ
 乗車     3452.4キロ   45.999%

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