「えきねっとポイント」サービスにおけるポイント付与の変更と「えきねっとトクだ値」新規区間設定について(9月5日 JR東日本 プレスリリース)
http://www.jreast.co.jp/press/2014/20140905.pdf
JR東日本お得意の「こっそりプレスリリース」を読んでみました。
タイトルにある、「えきねっとポイント」のポイント付与率変更、はわかりにくいがこれは「改悪」でしょう。
JR東日本の普通車を券売機で発券した場合のみ現行どおりのポイント付与になるけど、グリーン車、グランクラス、他社の列車については、ポイント付与率ダウン。窓口発券でも付与率ダウン。
【JR東日本】
普通車 20ポイント → 30ポイント (窓口発券20ポイント)
グリーン車 40ポイント → 30ポイント (窓口発券20ポイント)
グランクラス 50ポイント → 30ポイント (窓口発券20ポイント)
【JR東日本以外】
普通車 20ポイント → 20ポイント (窓口発券10ポイント)
グリーン車 40ポイント → 20ポイント (窓口発券10ポイント)
グランクラス 50ポイント → 20ポイント (窓口発券10ポイント)
他社のグランクラス??と思ったけど、来年3月からはJR西でもグランクラスが走るんだった。
でも、それに合わせて改悪することもなかろうに。JR東日本はホントにいけずだわ。
ま、一応、キャンペーンとして3か月ほどポイント2倍にするようですけど、付与率下げたらちょっと怒られそうなのでお茶を濁してる感ありあり。
そして、タイトル2つめ。「えきねっとトクだ値」新規区間設定ですが、まあこれはいい知らせ。とはいえ増加したのは5区間。
さて問題はここから。
プレスリリースには、タイトルだけではわからないことが書いてあったりするわけです。特にJRグループのプレスリリースにはそういうことが多々ありますので最後まで読まないといけません。
案の定、最後に (その他のお知らせ) というのがございました。内容は2つあって、一つは前述したポイント2倍キャンペーンのこと。そしてもう一つが、「えきねっと割引のサービス終了」(要は廃止)でした。
ポイント付与も下げて、「えきねっと割引」も止めるのなら、もう「えきねっと」は「トクだ値」以外の価格的メリットはなくなるわけですね。でも「トクだ値」は席数限定だから、利用者全員にはメリットはありません。
そもそも「えきねっと」は、みどりの窓口での発券業務を縮小したいJR東日本が、かなり力をいれて利用奨励してたサービス。今回のポイント改悪でもその思想が受け継がれていますが、今回の改悪で、「えきねっと」利用者が減らなきゃいいけどなあ。
来年3月の北陸新幹線開業がサービス見直しのきっかけになっていることは容易に推測されます。
これまでJR東日本の新幹線は自社内完結だったので、自社内のみの割引サービスがシステム的にも簡単に設定できました。しかし、北陸新幹線は上越妙高駅に管轄境界が設けられるので、JR西日本とのサービス面での調整をしなければならず、これが面倒になっているものと思われます。
今後、北海道新幹線も開業するし、JR東日本も閉鎖的なサービスや囲い込みができなくなります。
だからといって改悪するのは、迷惑きわまりないですね。
まあ、JR東日本にそんなこと期待するのが最初から間違いなんだけど。
さ、そういうことなら、抵抗してやりましょう。
プレスリリースによれば、「2015 年 1 月 31 日までに指定席券売機でお受取りされ、2015 年 2 月 1 日以降に指定席券売機で乗車変更された場合、「えきねっと割引」はそのまま適用されます。」ということらしいです。
そこで、みんなで「えきねっと割引」廃止に抵抗する意味で、こんなことをやってみませんか。
①1月31日までに2月28日出発の指定席を購入・受け取りする。
②2月28日の発車前に、1ヶ月以内の指定席に変更する。
「えきねっと割引」はそのまま適用されるので、最大で3月28日までの分は「えきねっと割引」適用価格で利用できます。ちょっと面倒ですが、普通に買わずにいじり倒しましょう。
指定券の変更は発車前に1回だけ自由にできます。ただし2回はできません。
【参考】
JR東日本「きっぷに関するご案内」-「きっぷの変更」
https://www.jreast.co.jp/kippu/21.html
JR東日本 旅客営業規則 第248条(乗車券類変更)
https://www.jreast.co.jp/ryokaku/02_hen/07_syo/02_setsu/03.html#248
「えきねっと割引」が変更後もそのまま適用される、というのは、参考に示した旅客営業規則第248条第5項が根拠になっています。
規248条第5項
「前項の規定により旅客運賃及び料金の計算をする場合に、原乗車券類が割引のものであつて、その割引が実際に乗車する区間に対して適用のあるものであるときは、実際の乗車する区間に対する旅客運賃及び料金を原乗車券類に適用した割引率による割引の旅客運賃及び料金によつて計算する。」
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